木材パーツの修正


症状と対応はケース・バイ・ケースですので、まずは可能な限りの詳細情報をお知らせ下さい。

 ★どのような状態で起こったのか? 経年変化/使い込んで/落下・打撃/自然発生・・・
 ★症状の程度・範囲
 ★使用されている(ダメージ箇所の)木材の種類
 ★使用されている塗料の種類

▼ボディー割れ
落下により強打してしまい、トップのスプルースが派手に割れています。外周のセルバインディングも所々に剥がれガあり、内部ではブレーシングも外れています。なんともテンションが下がる画像です・・・何とか弾けるように復活させてやりたいと願うものです。 トップの割れ目には補強を当てて接着。ブレーシングも再接着します。接着面を目立たなくするため、オリジナルよりも若干濃い色がつけてあるのが、バインディングの色合いで確認できると思います。仕上がりは気になる段差や歪みのない状態で、実用にも耐えます。

▼指板の消耗
長年の使用によって指板が削り取られています。このままで演奏できない事もないですが、今後も快適・軽快なフィンガリングのためには修正するのもありです。 ローズウッドの細かい木片と接着剤でパテを作り、くぼみを埋めていきます。乾燥後にヤスリがけをし整形。同一木材を使っているので、見た目の違和感もありません。

▼再塗装(白濁してしまった塗装)
長く押入れに放置してあったり、多様な条件によって塗装が浮いてしまった状態です。塗料が密着しておらず、木材との間に空間ができてしまい白く雲って見えてしまいます。白濁・塗装浮きなどと呼ばれる症状です。 このような場合には、一旦塗装をすべて除去して、再度塗装を行なうことになります。つまり見た目上は新品のようになります。ただあらかじめ予測できない音質の変化など、リスクも多少は考えておく必要があります。